22.03.28
天井に取り付ける照明器具を使用し続けると、「照明焼け」と呼ばれる汚れが付きます。
天井は、比較的白っぽいクロスやボードを使用することが多いだけに、照明焼けは目立ちます。
この照明焼けは、退去の際の原状回復の対象となるのでしょうか。
天井にぴったりと取り付けるシーリングライトと呼ばれる照明器具は、静電気により埃が寄せられ、天井が汚れる場合があります。
また、電気器具に熱が伝わり、天井に照明焼けといわれる汚れが付くのです。
また、シーリングライトは、落下防止のために本体裏側にウレタンスポンジが付いています。
一般的な照明の場合、このウレタンスポンジの色は黒っぽくなっています。
シーリングライトを取り外すと、ウレタンスポンジの跡が残り黒っぽくなります。
照明焼けとは異なりますが、シーリングライトを設置したことで起こる汚れとなります。
照明をつけることは、日常生活を送るためには必要不可欠でしょう。
通常使用での汚れは、一般的には原状回復の義務が生じないとされています。
では、照明焼けも原状回復しなくても良いのではと考えられます。
ですが、ペンダントライトといわれる吊り下げるタイプの照明器具や熱が出にくいタイプの照明器具を使用すればこれらは避けられます。
このような理由から、照明焼けは退去時に原状回復を求められるケースがあるのです。
原状回復を求められるかは、貸主によっても異なります。
基本的には自然損耗と捉えられてはいますが、中には原状回復を求める貸主がいるのも事実です。
賃貸住宅の場合、入居時にすでに照明が設置されていることがあります。
もし、貸主が入居時に設置した照明により照明焼けしたものなら、原状回復は不要でしょう。
入居時には必ず照明が設置されているか、設置したのが貸主なのかを確認します。
そもそも入居時に、すでに設置されていたものであれば、あえて取り外す必要がありませんよね。
ただ気を付けたいのは、残置物だった場合です。
貸主が設置したものではなく、前の住人が設置したものを残して行ってしまったという場合もあります。
このような形で残されたものを「残置物」といいます。
設置されている照明が残置物だった場合は、原状回復するよう求められる可能性が出てきます。
賃貸契約の前に、残置物があるかを貸主と一緒にチェックしておくと良いでしょう。
このような手間をかけることで、原状回復が不要になる場合もあるのです。
退去時は、できるだけ原状復帰に掛かる費用を抑えたいのが本音でしょう。
天井にできてしまった照明焼けを自分で修繕できればと考えますよね。
そこで、自分でも行える照明焼けの修繕方法をいくつかご紹介します。
スポンジ跡がある場合、まず残ってしまっているスポンジを落とす必要があります。
薄めた中性洗剤で浸した雑巾で、まずは拭き掃除します。
細かなスポンジが残っている場合には、使い古しの歯ブラシなどで軽くこすり落とします。
強くこすると天井クロスが傷んでしまうので、気を付けましょう。
軽い照明焼けであれば、この作業で落とせる可能性もあります。
掃除を終えたら、必ず硬く絞った雑巾で水拭きと乾拭きをしましょう。
もし、セスキ炭酸ソーダがあればこちらを希釈して使用しても良いですね。
セスキ炭酸ソーダは、アルカリ性の性質を持っています。
手荒れしやすいので手袋を使いましょう。
洗剤ではなく、蒸気の力でも落とせます。
スチームクリーナーがあるなら、活用してみましょう。
気を付けたいポイントは、しっかりと蒸気が出始めてから汚れの部分に当てることです。
また、コンセントの部分に蒸気がかからないように注意する点です。
コンセント内部に蒸気が入り込むと、漏電などの危険がでてきます。
故障の原因となり、多額の修理費用が掛かってしまっては大変です。
天井クロスの色に合わせたペイント材を使い、汚れを隠す方法があります。
ホームセンターに行くと、DIYグッズとして販売されていますよ。
塗るだけで簡単に汚れが隠せるため、照明焼け以外にもちょっとしたクロスの汚れを隠すことが可能です。
色合いが数種類ありますので、クロスの色に合わせて選ぶと良いでしょう。
照明焼けを修繕する作業は、高い場所での作業となります。
脚立などでしっかりと足場を確保し、落下しないように気を付けましょう。
また、洗剤類が目に入らないよう注意も必要です。
照明焼けやウレタンスポンジの跡などは、基本としては普通に生活する上で付く汚れです。
原状回復を求められることは、ほとんどありませんが、気になる方は多いかもしれませんね。
また、借主ではなく貸主さんで次の方に貸す場合には落としておきたいと考えるかもしれません、
もし、きれいにしたいと考えている場合には、賃貸アパートやマンションの原状回復は、原状回復のプロフェッショナル集団として、年間500件以上、累計で1,500件以上の施工実績を持つ、「株式会社 INTERIOR MAKO」にご相談ください。