22.01.17
部屋にカーペットを敷く場合、購入してきた商品をそのまま床に置くのが一般的な方法です。
しかし、そのほかにもカーペットを床に固定するという方法があり、その一つに「グリッパー工法」と呼ばれるものがあります。
今回は、「グリッパー工法」が何かを詳しく解説し、施工の流れや注意点などをまとめて紹介します。
カーペットを床にしっかり固定したい方にはおすすめの内容となっているので、ぜひご覧ください。
グリッパー工法というのは床にカーペットを固定する方法のことですが、なぜそう呼ばれているかと言えば、この工法には「グリッパー」という固定金具が使用されるからです。
グリッパー工法では、この固定金具を部屋の壁際に固定して、カーペットを金具に装備されているピンに引っかけて施工します。
カーペットの下にフェルトなどの下地を敷いて、カーペットを伸ばしてグリッパーのピンに引っかけることから、「フェルトグリッパー工法」とも呼ばれています。
グリッパー工法を用いれば、カーペットの貼替を容易に行うことができるという特徴があります。
カーペットを床に固定する方法には、グリッパー工法以外にも床に接着剤を付けて直接床に貼る「グリッパー工法」と、専用ボンドで貼り付ける「モノボンド工法」があります。
この2つの工法を選択すると、新しいカーペットに交換するときにかなりの手間が掛かってしまいます。
また、別名フェルトグリッパー工法とも呼ばれるこの方法では、厚みのあるカーペットが使用され、アンダーレイと呼ばれる下地フェルトを敷いた上にカーペットを引っ張って施工することから、波打つことがない点もメリットと言えます。
さらに、アンダーレイを使うことで衝撃吸収性が上がり、防音効果の向上や断熱効果の向上が望めます。
以下に、グリッパー工法の流れを詳しく紹介します。
まずは、部屋に合わせた専用のカーペットを選び、貼り方向や取り合わせなどを調整します。
グリッパーを部屋全体の端に打ち付けます。
グリッパーは、壁との隙間が5mm程度になるように打ちますが、それは最後にその隙間にカーペットを押し込むためです。
次に、アンダーレイを敷き込みます。
アンダーレイのフェルトは切り込まずに継ぎ、真物で継いでいきます。
次に仮敷きを行いますが、パイルの方向を確認し流れ方向を合わせます。
柄物の場合は柄リピートを確認して、誤差が生じている際には柄合わせしやすいように並べ変えます。
カーペットをしっかり広げ、壁周りの余剰分を荒切りします。
ニーキッカーやストレッチャーやステアローラーなどの専用の道具を使用し、カーペットを充分に伸ばしながら敷き込んでいきます。
壁際と四隅のカーペットを丁寧に裁断してトリミング仕上げを行います。
壁際はカーペットトリマーを使って裁断して、トリマーの使えない四隅部分はカッターで仕上げていきます。
最後に、グリッパーと壁の隙間にカーペットの端部をきれいに入れ込み完了となります。
以下に、グリッパー工法でカーペットを固定する際の注意点を3つ紹介します。
グリッパー工法でカーペットを固定する際には、しっかり伸ばさないと表面にシワができて見栄えが悪くなってしまいます。
そうならないためには、力を入れて慎重かつ丁寧な施工を心掛けなくてはいけません。
購入したカーペットは巻かれた状態になっている場合がほとんどで、広げたときには端の耳部分がハネ上がっています。
そのため、反り癖のあるところは平滑になるように手で曲げておく必要があり、特に冬場の施工では癖が付きにくいので注意しなくてはいけません。
畳から洋室の床材に貼り替えする際には、下地を造作して床の高さを調整しなくてはいけません。
和室は畳の厚さの分だけ床の位置が下がっているのがその理由で、隣の部屋と床の高さを揃えなくてはいけない場合は下地造作が必須となります。
グリッパー工法には、床にカーペットを固定する方法の一つで、衝撃吸収性が上がり、防音効果も高くなり、断熱効果も高めることができるなどのさまざまなメリットがあります。
接着剤で床に固定する方法ではないため、新しいカーペットへの貼替も容易に行うことができます。
ただし、ただ床に置く一般的なやり方とは異なり面倒な工程が必要となるため、グリッパー工法によるカーペットの固定を希望する方は、専門業者へ依頼することをおすすめします。
DIYでもグリッパー工法でカーペットを敷くことは可能ですが、この工法で使用するカーペットは、一般のお店で販売されている「裏が不織布」の商品とは異なるものです。
カーペットの固定に関することなら、実績豊富な当社までなんなりとご相談ください。
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