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テナントの原状回復はどこまで負担すれば良い?

21.09.13

テナントを退去する際は、内装を借りた時の状態に戻す「原状回復」をする必要があります。
借りた時の内装やテナントの利用方法によって原状回復の負担は異なりますが、いずれにしても、後から設置したものはすべて撤去しなくてはいけません。

しかし、建物には経年劣化があるため、原状回復の範囲が分からないという方もいるでしょう。
ここでは、テナントの原状回復について説明していくので、退去時の参考にしてください。

テナントの原状回復はどこまで負担すれば良い?

テナントと一般賃貸住宅の原状回復の違い

一般賃貸住宅の場合、経年劣化や通常損耗、自然損耗の原状回復費用はオーナー負担となります。
これは、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(※)に記載されているので、賃貸物件の場合は原状回復でトラブルになることは減少しています。
経年劣化や通常損耗はある程度の予測が付けられるため、原状回復費用を含めて家賃を決めている物件もあります。

一方、テナントに関しては入居後に内装を大幅に変える借主が多いことから、経年劣化も含め「入居した時と同じ状態に戻すこと」という契約になっているのが一般的です。
住居で使用する一般賃貸住宅と異なり、テナントは使用する状況が業種業態によって違うので、通常損耗も予測できません。
そのことから原状回復費用は、ほぼ100%借主が負担する取り決めとなっています。

(※)国土交通省住宅局「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」

テナントの原状回復の範囲について

結論から言うと、テナントの原状回復の範囲は物件によって違います。
本来であれば、賃貸物件は一般賃貸住宅もテナントも国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に沿って原状回復の範囲を決めなくてはいけません。
それなのに、テナントの契約でガイドラインが遵守されないのには理由があります。

たとえば飲食店がテナントを借りた場合、油汚れやタバコのヤニなどでクロスが過剰に汚れてしまったり、人の出入りが多く床に多くの傷が付いたりする可能性があります。
つまり、一般賃貸住宅と同じように原状回復の範囲や規定を決めてしまうと、オーナー側の負担が大きくなりすぎてしまうのです。

ただし床やクロスの汚れや破損は業種によっても違い、物件ごとに原状回復の範囲は異なるため、契約書で確認をしましょう。

テナントの原状回復に関する注意点

テナントの原状回復は、高額な費用がかかることも少なくありません。
そのため、退去時にトラブルになるリスクも高く、場合によっては裁判にまで発展してしまうことがあります。
退去時のトラブルを回避するためにも、不当な費用を払わないようにするためにも、テナントの原状回復に関する注意点を押さえておきましょう。

契約書をしっかり確認する

原状回復の負担や範囲に関しては、契約書もしくは特約に記載されているので、オーナー任せにせず自分でもしっかり確認しましょう。
ただし、契約書によっては、退去時の状況に合わせて負担や範囲を変えられるよう曖昧な内容になっていることもあります。
曖昧な内容の場合は、オーナーが都合良く解釈をしている可能性もあるので、必ず確認をしてください。

退去が決まったら早めに行動する

一般賃貸住宅の場合は、退去が決まったら不動産会社に連絡をするだけでスムーズに手続きが進みます。
原状回復工事も退去後に行うので、焦る必要はありません。

しかし、テナントの場合は退去日までに原状回復工事を完了させなければいけないので、そこに合わせて原状回復費用の負担の割合や費用の見積りを取り、さらに退去の手続きを行う必要があります。
テナントの退去手続きは時間がかかるので、退去を決めたら早めに行動をして、遅延損害金など余分な出費が出ないようにしましょう。

事前に専門家に相談する

不動産の賃貸契約書は専門用語が多いことに加え、解釈の仕方も人によって異なるためトラブルになりやすいです。
契約書を確認しても、意味が分からなかったり、自分に不利な解釈をしてしまったりすることもあるので、事前に専門家に相談しておくことをおすすめします。

「相談をするとコストがかかるのでは?」と思うかもしれませんが、トラブルになってしまうと民事裁判の費用で余計にコストがかさんでしまいます。
専門家のアドバイスを聞きながら進めれば、スムーズに原状回復ができますし、不当な請求もチェックできるのでコストダウンにつながります。
相談は原状回復の工事を行っている会社でもできるので、工事の相談と併せて問い合わせてみるといいでしょう。

テナントの原状回復はルールを守ってトラブルを回避!

テナントの退去時のトラブルでもっとも多いのは、原状回復に関することです。
もともと原状回復に関しては法律で決められていないため、オーナーとの認識に相違があると、なかなか折り合いが付きません。

しかし、トラブルが長引くと次の行動に移れないので、仕事にも支障が出てくる可能性があります。
トラブルを回避するには、ルールを守ることも一つの方法なので、少しでも原状回復費用を抑えたい場合はぜひ弊社にご相談ください。